2020年をともに歩んだ本を振り返ろうとブログの過去記事を確認したら、このブログを始めたのは2019年4月29日でした。昨年はブログを始めて、今年からラジオを始めた、というなんとも不思議な自分。
2019年最後の本が田村麻美さんの『ブスのマーケティング戦略』と産業能率大学高原純一先生とSUN KNOWSの『ぼくとわたしと本のこと』という象徴的な二冊である。
この本達も現在の素敵な出会いに繋がった。
そして、2020年の始めにセンジュ出版代表吉満明子さんの『しずけさとユーモアを』と出会い、センジュ出版の本を読んでいくうちに自分の感性が蘇っていくような感覚があった。
この本を読んだことで、子供の頃から気になっていたけれど読めていなかった不朽の名作『モモ』を読むことが出来た。児童書だけどとても深い本。新型コロナウイルスに揺るがされた世の中で、自分達はもしかして灰色の男達になっていなかったか?と我が身を振り返ることになる。
更にたたみかけるように痛快なメッセージの一冊、『ロバート・ツルッパゲとの対話』ワタナベアニ著(センジュ出版)
写真家・アートディレクターのワタナベアニさん。見た目は強面だけれどユーモラスな人。
それまでのセンジュ出版とは一風変わったシャープな本の中に、変わらぬ本質を見つけ嬉しくなる。
この頃、友人が紹介してくれたヨガ教室に出会う。これがまた自分に変化をもたらしてくれた。
それから2月、3月とコロナが騒がれるようになってきて、4月から新生活に突入したと思ったら緊急事態宣言、2ヶ月の自宅待機生活になる。
当時の文章は今見るとやはり揺れており、読んで頂いた皆様に申し訳なかったと思う。
その中で能楽師安田登さんの『イナンナの冥界下り』と『あわいの力』を読んだ。
人類に「こころ」が始めから備わっていたのではなく、言語の獲得の先に発見した概念が「こころ」である、という衝撃的な内容で、「こころ」の発見が時間という概念を生み、それが理性に発展していく、という経過が描かれる。
一方最新物理学では『時間は存在しない』なんて言われているのだから過去(古典)と未来(最新の科学)から挟撃されているような感覚になる。
その後に出会ったのがレンマ学である。
今年読んだ中で一番難しい本だった。
読み終えた今はなんとなく理解しているけど、言語化は出来ない。後に自分の中でヨガの教えやバタ足ノンデュアリティに関連するテーマ、理性=ロゴスの対になる概念を扱った本
でもこれを読んだことで、詩の本当の価値を知ることが出来たし、世界の見え方が一段深くなったように感じている。これがなければ後で読む本の感動がなかった。
この本の後から徐々に「読書帳」を名乗る割には読書の記事が少なくなっていく。自分の性格上本の紹介だけで記事を追えることが出来ず、思考>本の内容となってしまう傾向にあるのだ。
それで試みに、自分が感じたこと、考えたことを軸に書くようになった。
そうすると似たテーマが続く、自分の引き出しがそれほど多くないことに気づく。
文章を書くことが、頭の棚卸しになっている。
著者の森下さんが茶道を通じて学んでいく気づきの一つ一つが、茶道を習い始めた自分に刺さった。
ふと気づいた前世の記憶からイタリアに行って取材をして〜と言う一連の流れの本『前世への冒険』もおすすめ。今思うとこの本、茶道でこの領域に到達してからの前世の記憶体験というのは後述する『ループ』と言う本やヨガでも聞いた話であり、全ては繋がっていることに改めて気づく。
レンマ学で詩のちからに気づいてから、積ん読の山から発掘。
中学生向けの本ではあるが、若松さんは全く手抜きしてない。
詩の本質がちゃんと書かれている、良い本でした。
医療に霊性を取り込まねば!と思ったきっかけは野口晴哉だった。
まさに早熟の天才。全集が欲しいのだけれど一冊一冊が相当な値段になっている。
本当の医療に辿り着く上では全著書を読む必要があると思っている。
ヨガクラスで学び始めたのがきっかけで読んだ本。
でも実は美瑛の栞に道民としてのテンションが上がって撮った写真だったりする。
2020年松浦の隠しテーマ「くらしの再編集」に関する本の一冊。
Oisixなど、画期的でゆるっとしたサービスを紹介しつつ、これからの人間の関係性を縦でも斜めでもなく横、共同体と定義するメッセージが込められていたり、何故か途中にレシピのページが挟まってたり、本自体が「ゆるゆる」を体現している一冊。
2020年は感性の一年、と言っても良いくらい色んな方面から「感性を蘇らせよ!」というメッセージをいただいた。
これはお馴染みセンジュ出版吉満さん、読書のすすめ小川さんの主催する読書会「読書てらこや」での課題本の一冊。
自分が普段五感のどれを多く使っているのか、逆にどれを使えていないのかなどを知ることができてたのしい。
秋から冬の3か月、自分の中のくすぶったマインドにある程度さよならした記念に買った本。
毎日このマインドで生きるのは本当にきつかった・・・笑
ずっと気になりながらも、読めていなかった一冊。吉満さんにお貸しいただいてやっと読んだ。
ファンタジーのような内容でいて、これからの未来の方向性が示されているような、不思議な感覚になった。
肉を好むと悟りが遠のく、と後述のループでこれまた伏線回収。
柄にもなく「占星術だってよ!風の時代だってよ!」とこれまた風に吹かれた枯れ葉の如く舞い上がってしまった一冊。
時代が変わることはなんとなく感じていた、けれどこれほどまで鮮やかだとは。
風の時代なのでラジオ始めてみました。と自分もしっかり影響されている。
良いと思ったことはやるのだ。
この本が今年で一番良い本です!と思った。
支離滅裂?非論理的?
だから良いのである。
本を読みながらも最終到達地点は本じゃなくて現実だ。思考に囚われず感覚に従って生きよ。
という今年学んできたメッセージの集大成が、このバタ足ノンデュアリティ②である。
ちなみに①はまだ読んでいない。当分読まなくても大丈夫だと思っている。
この本の内容も装丁も、なんだか凄く好きなのである。
相談に寄り添うけれど、答えは返さない。
時折はぐらかして、気づいたら別の話になっている。けれどやさしい。
相談と返答という形を借りたエンターテインメントに、魅了された。
マラソンの夏編、競技スキーの冬編
盲目の選手に一癖抱えた伴走者、凸凹コンビの物語が熱い。
前半は少年漫画のような、後半は少女漫画のような異なるテイストを一冊で読める。同じ著者とは思えない。
面白い小説だった。障害者が主人公の物語は、もっと増えて良いと思っている。
この本の装丁、大好きなんですよPart2
万年筆のインクに、毛筆で書いたような文字、たまらんのです。
陽気でおもろい料理研究家土井善晴先生と、知的で懐の広い政治学者中島岳先生とのコロナ禍でのZoom対談が本になったもの。
読みやすい、だが深い。
民芸と和食というものを、ちゃんと勉強したくなる一冊。
何度も名前の出ている謎の書『ループ』
表紙は致命的にダサいし、なんか怪しい。しかし内容はとても良い。
※バタ足ノンデュアリティ②を読了し、あの感じが理解できた方におすすめ。
父から贈られた本『子どもの心はどう育つのか』に似た発達段階、魂の成長段階を扱った本。
成長したはずなのに何故か繰り返す同種の過ち、そこには理由があった・・・。
今年ほとんど専門的な勉強から目を背けていた自分が、ちゃんと勉強しようと思えた一冊。
以上、長くなりましたが今年の振り返りです。
大体の本はおそらく書店「読書のすすめ」で揃います。(※小さな宇宙人アミは絶版です)
登録されてない本は注文時のコメントなどで問い合わせてみて下さい。
大体はなんとかなります(適当)
今年も当ブログをお読みいただき、ありがとうございました。
来年も、よろしくお願いします。
それでは皆様、良いお年を。
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