世界がコロナに翻弄されるようになってから、もしくはその少し前の昨年から、様々な出会いをしている。
それも今までとはどうやら、方向性の違う変化が来ているようである。
機会あれば観てしまう仮面ライダーは「変身」するものだし、高校時代自分にとって「変人」は褒め言葉だった。そして自分のカラオケでの十八番は「変わったー!」と絶叫するサビでおなじみの「君は薔薇より美しい」である。歌詞の中で変わったのは相手の女性だったりするのだけど。
そして最近、その変化の方向性が、読む本の傾向のさらなる変化に象徴されながら、生活全体を再編集していこうとする流れになっている。
おそらく軸は、「丁寧なくらし」である。何気なくやり過ごしていく一つ一つを、見直していきたいと思い始めた。
大学に入りたての頃から、書店「読書のすすめ」通称どくすめに出会うまで、自分は自己啓発本とか、日本や海外の翻訳本のビジネス書などを読み漁っていた。
ただ、あの段階が、「色々読んでもあんまり自分は変わってないかも」、と感じさせるあの時期があったからこそ、次の段階へ手を伸ばすことにつながったのだとも思う。何よりその行動は、「変わりたい。今より成長したい。」という気持ちの現れであったことは間違いないから。
そして読書のすすめに通うようになる。きっかけは大学5年生になって、経験したこともないようなリーダー職を任されてしまったから。もっと勉強しなきゃいけない、そうした気持ちが、普通の書店で見たこともなくて、難しそうな本が並ぶ(当時はそう感じていた笑)読書のすすめに足を運ぶきっかけになっていった。最初は店員小川さんの手ほどきで、どくすめ店内でも読みやすそうな本から、次第に、奇人変人のパワフルなエピソードを集めた名著『百魔』杉山茂丸著とか、師匠山岡鉄舟について弟子が書いた熱い本『おれの師匠』小倉鉄樹著、など、古くて難しそうな(旧漢字がどんどん出てくる)、けれど読んだらめちゃくちゃ面白い本に出会い、難しそうな本に挑んでいくのが楽しくなった。
古い本でも面白ければ読める、という自信をここで得ることになる。
これらの名著を生かし切るには、海のような情緒を自身が内包している必要があったのだ。
僕にとって最高の先生は今でも、小学校三年生で担任をしてくれた、ある意味子供っぽい、生徒の視点まで降りてきてくれた人である。
なんてことを考えるような、世間的にはメジャーじゃないかもしれないけれど、「素朴な味わいと、問いを投げかけてくる読後感で心に残る一冊」が次々出版されていくのが、センジュ出版の不思議なところである。
そして自分が感じるセンジュ出版の本の真価は、本という論理と思考で書かれ、読まれる媒体でありながら、詩のように自分ではわからない心の奥底にある、人間愛や、やさしさを賦活していく本になっている。ということである。
いや、きっと知っていたのだけど、忘れてしまっていたのだ。本はそれを思い出させてくれた。
日々の仕事、歯科医師としての学び、キャリア形成。今後の人生の展望。
その奥底に、1つの生命として、瞬間瞬間に与えられ続けているメッセージのレイヤー(層)に気づき始めたのだろう。
どくすめ、茶室、北千住のスナック、ヨガスタジオ、岡山など、別々の場所で出会った心の師匠達が、口を揃えて同じ事を教えてくれる。「こっちでいいんだよ。」と。
そしていま、その再編集の方向性が衣食住にも向かい始めた。
何を着るか。どう住むか。何を食べるか。誰と食べるか。身の回りの家具、食器・・・
今まで見向きもしなかった、部屋で共に時間を過ごすもの達を、感性に合ったものに入れ替えていくこと。
贅沢なものを揃えるわけではなく、あくまで自分が反応したものを身の回りに置いておくこと
まだ、手を付け始めたばかりだけど、何か変わっていくのではないか。という大きな予感だけが今はある。
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