幸せについて語って陳腐にならないのはこの人くらいだろう。
詩人で知られる谷川俊太郎さんは、言葉の使い方がやさしい。
言葉に本音が乗っているから、使い尽くされたような表現でも着こなしてくれる。
1ページに数行ずつ、幸せについての谷川さんの考えが、短文で書かれている。
当たり前のようでいて、普段忘れてしまっていることを、谷川さんの年齢くらいの人から言われると、重みがある。
同じ事を言っても、陳腐にならない説得力は、まっすぐ生きてきた人ならではのものだ。
こういう状況だからこそ、目先の問題から頭を解放してあげるために、読書による深遠な問いが有効だと思う。
大きな災害って、社会の脆弱性を突きつけるだけじゃ無くて、人類全体に投げかけられた課題のようなものなんだと思う。
お金も大事、生活も大事、健康も大事。だけどそんなの普段忘れてしまっているよね。何気なく毎日を過ごしてしまっているよね。
大事なのが当たり前、っていう考え方を一度解放して、ゼロベースで物事を見つめてみたらどうだろう。
神様みたいな人がいるとしたら、人間にきっとそう言いたいんじゃないかな。
0コメント