2冊目 悲願へ

今という時代を未来から振り返るとするならば、「今、ここ」がまさに変曲点だと思う。


高度経済成長期を代表する実業家、松下幸之助の真意を読み解く一冊。


日本をとびきり豊かな国に導いた男が真に考えていたのは、大量生産・大量消費に終始する現在の世の中では無かったはずである。


本の中で著者は、物に縛られ、欲に溺れる現代を餓鬼道と一喝、戦後の高度経済成長期は時限立法だと諭す。


確かに最近、世の中は二極化している。


「映え」を追求し華々しく生きることを求める層と対照的に、質素、最小限の生活を心がけるミニマリストなる生き方が生まれてきている。


身の回りでは、マイカーや豊かな暮らしよりも、自身の天命を探し求めるような生き方をする人間が増えている。


一度命授かったからには、この世の中に何を遺していくか、それを追求する生き方こそが楽しく、幸せなのだと見ていて思う。


生まれてきた意味を見つけたいのだと思う。


そうした人間が旧来の物欲思想、合理思想の人間に冷や水を浴びせられることもある。


その時、それを肥やしにするには教養、哲学の根こそが必要である。


天命に向かって生きる人は、一見非常識である。


だからこそ、非常識を貫いた先人が残した文学、哲学、芸術からそのエネルギーを受け取ることで前に進める。


故に非常識に生きる人は、自ずから教養が匂い立つ。


現代で本物の人物を見分けるのは、まったく難くない。


松浦信孝の読書帳

本を読んで考えたことを中心に好き勝手書いてます。

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