本が読めなくなった

最近、本が読めていない。

以前に比べて、という程度なのだけど。その変化は如実である。

以前は電車に乗ると同時に、貪るように本を取り出したものだが、最近ではDuolingoで中国語学習に勤しむか、ジャンプ+でネット漫画を読むかである。

読むべき本は無数にある。けれどそのどれにも、今は必然性を感じていない。これは悪いようでもあるが、いい傾向でもある。


重大イベントを色々終えたところで、知識欲、みたいなのが治まったのだと思う。
論理で色々詰め込むフェーズを終え、全身で、五感で、素のままの世界を味わう方が今は重要なんだと感じている。
物語を味わう上で、先に知ってしまうことで感動が薄れることがある。いわゆるネタバレである。

人生にもそういう瞬間が多々ある。武装しようと背伸びして、目をひん剥いて本をかき集めているときには、全身で感じる瞬間の感動は二の次となってしまっていた。一周回って、寄り道を楽しむ余裕をやっと手にしたんだなと思う。

そんな束の間かもしれない寄り道の時間を、今は楽しんでいく。

松浦信孝の読書帳

本を読んで考えたことを中心に好き勝手書いてます。

0コメント

  • 1000 / 1000