「ひとつ」を積み上げ「沢山」が成る

今月は気づけば何かと忙しくなっていた。


以前にもタスク云々で文章を一度書いたと思うけれど、今回はタスク量の割に精神面が安定している。


周りの人が助けてくれたり、自分である程度調節が付く部分もあるし、問答無用で締め切りが来てしまう割にいつも通り一人では頑張りの効かない自分も健在である。締め切りを延ばして貰ったものもある。


でも、以前と違うところは、自分の苦手なパターンを把握した上で、自分の脳を騙す手法をいくらか身につけたことかも知れない。


以前の自分は同時に何個もやるべき事があると、パニックになり、苛立っていた。


そんな時に間が悪く地雷を踏んでくる人が居ようものなら、その人に対して当たり散らす事もあった。


今回は職場関係で3列、趣味の分野で2列平行でタスクを背負っているが、不思議と苛々はしていない。


なぜか、楽しいのである。今年で一番生きている実感があるかも知れない。


自分の能力を活かせばなんとか出来るかも知れない程度の難易度の課題に恵まれる。これほどの幸せはない。それが複数同時に来ようとも、問題は一緒である。


沢山のことをこなす上でも「ひとつ」を繰り返すこと。昔合氣道の多人数掛けを見ていて思いついた突破法である。


自分の頭はマルチタスクに向かない。それを認めれば頭の使い方が変わる。


雑事にパニックを起こしそうなら、やるべき事をまず棚卸しする。具体的に言えば、大きな紙にやるべき事とその具体的なステップ、期限を書き出した。


ビジネス用語で言うところの、タスクの「見える化」である


次に、優先順位と、まず今日一日で達成するだけの仕事量を決める。


そして、自分で自分を騙す。やるべき事の多さにひるんだときは目前の一つのみを、ひとまず、取りかかる。


ここでやる気が出るのを待つと、永久にやる気はやってこないので詰む。


やる気が出る前に、とりあえず手を付けるという呼び水が必要になる。


さらに、完璧主義に陥ると、永遠に第一ステップだけを掘り下げて全体が尻すぼみになるので、雑でも何でも一通り完成させる。


その上で、確認・推敲作業に移ると精神的な負荷がかなり下がる。なにせ曲がりなりにも、資料は完成しているのだから。


この辺が、自分が学生時代テストでやってきた手法を仕事に応用したものになる。


効率とか精度とかひとまず忘れて賞味期限の短いものからかぶりつく。スピードに品質が追随する。


そんなことを、卒後四年経ってやっと気づいた自分であった。

松浦信孝の読書帳

本を読んで考えたことを中心に好き勝手書いてます。

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