2020.08.24 15:04#23人目の著者④ 高校生編その二 動き出す青春しばらく期間が空いてしまったが、高校生編の続きである。前回の最後、高校生になって最初の夏休みで帰省した時のことだ。うちの父は歯科医師ながら地域の他職種連携に力を入れている人だったらしく、医療や介護などの様々な分野の先生を呼んでは勉強会をしていた。その夏の勉強会の講師の先生の娘さんが同じく高校一年生で、北見までついてきていたのだが、父親の講演中は暇になるので、僕が相手をすることになった。昼は自分とその子と、父の知人の歯科医師の先生と駅前のビルで寿司を食べた。我が家でもよく行くところだ。同い年の女の子の前で僕は初めて、格好付けてサビ入りの寿司を食べた。恥ずかしながらそれまでサビ抜きの寿司を食べていた。さて昼食後、年頃の女の子が喜ぶような気の利いた店は駅前に...
2020.07.24 01:28#23人目の著者③ 高校入学編〜長男、家出するってよ〜今回の#23人目の著者という文章、もう3回目になるが、書きつつも迷いがある。SUN KNOWSの面々を冒涜してしまってはいないか。本のテーマに便乗して書く、という自分の行為で、彼らの血と涙と青春の日々に、ケチをつけてしまっているのではないか。ただ、それでも書こうと思う理由の一つに、自分がこの『ぼくとわたしと本のこと』という本に深い共感を覚えているということがある。自分の人生と本、という関係性を問い直す。自分の人生に、本があったことに気付く。本に囲まれながら生きてきたような気がしていた自分も、読んだ本が自分の中のどこに行ったのかは、問い直してみないと気付くことが出来ない、ということが書いてみてわかった。これは貴重な経験である。食べたものが自分の何になった...
2020.07.05 09:43#23人目の著者② 中学校編〜花の中二病生活〜前回は『ぼくとわたしと本のこと』を読んで火が付いた自分が、小学校時代の本とのエピソードを書き連ねていたら、そこそこの分量になってしまった。今回は3年間なのでそこまで長くはならないだろう。今回ここのページに辿り着かれた皆様は、『ぼくとわたしと本のこと』をもう読まれただろうか。ぜひ読んで欲しい。そしてあわよくば、ご自身でも書いてみて欲しい。本が好きでも好きじゃなくても、人はどこかで、本に出会っている。書いて自分を思い出すことで、あらためてそのことを確認できる。この本は教えてくれる。書くことは、唯一無二の自分を発見していくプロセスなのだと。 そしてこれは、若き大学生たちがそのプロセスを通じて生み出した珠玉の文集であり、自分の人生と向き合う事を教えて...
2020.06.30 09:38#23人目の著者①小学校編 『ぼくとわたしと本のこと』オマージュ随分とおこがましい話ではあるが、以前紹介した『ぼくとわたしと本のこと』(高原純一+SUN KNOWS):センジュ出版を読んで、ある衝動に駆られた。自分も、書いてみたい・・・自分は小学6年生の時の夢が「小説家」だった。物語を書くセンスは乏しいが文章を書くのは好き、本を読むのも好きだ。自分より年下の大学生たち(執筆当初)が自分と真摯に向き合い、書く過程で涙を流した時もあったと聞いたその本に挑むのは、「自分にでも書ける」ではなく「書くことを通して、読むことを問い直す」というその過程を自分も辿ってみたいからだ。いや、実はちょっとだけ、「自分にも書けるのではないか」と思ってしまった。しかし壁は大きい。なによりこっちには一緒に書いてくれる仲間も、見守ってくれる高原...