10冊目 ブスのマーケティング戦略

これ以上に、本当の意味で行動につながる本を、自分は読んだことがない

もの凄いタイトル、インパクトある表紙、イロモノ感は否めない。


しかし良い本である


昔何冊も自己啓発本を読み続けた時期があった。どれだけいい内容の本に出会っても、その通りに行動することは出来ず、行動するための方法を求めてまた本の海をさまよっていた。


この本はそんじょそこらの自己啓発本やビジネス本と一緒にしてはいけない。まず熱量が違う。

自身が歩んできた悲哀と工夫の道のりが赤裸々に綴られており、読む者に影響を与えずにいられない。顔に自信が無いのなら生活力を身につけ、一芸を持ち、聴き方・褒め方を磨け。相手を会話で気持ちよくさせよ、などブスに限らず人間として魅力的になる道に導かれる。服装を清潔感をキーワードに整えるなど、具体的で実戦可能なレベルまで解説が施されている。痒いところに手が届く恋愛/婚活のバイブルである。


この本はモテる・モテないという次元を超越する。自分を必要とする人間を一本釣りすることを、繰り返せばそれは結果的に相手に不自由しないという所に行き着く。


この本が凄いのは外見の劣勢でも卑屈にならず、自分というニーズを持つフィールドを探し当て、そこに特化することで選ばれる側から選ぶ側に立場を変えることも出来る、という点。自分の好みの相手をその中で探せば良いのだ、と。自信の無いままに終わらせず、自分を求めてくれる人が存在することを認識できるようになるまで自分を磨き、そのことで自信を得ていき、その自信が魅力に変わっていく。


自分は著者の方ともお会いし、話したこともある。確かに魅力的な人である。


内容は男でも役に立つ。ある人はこの本を孫子の兵法と呼んだが、確かに論理的な戦略論は男の思考回路にも馴染む。相手がいると自信が生まれる。自信があると余裕が出る。正の循環に突入する。


くだけた装丁とは裏腹に、本質を突いた良い本である。


P.S.この度めでたく、ブスのマーケティング戦略(通称ブスマ)が文庫版になりました。


この記事を書いていたときにはまだでしたが、

この本を読んで内容の通りに行動したら彼女が出来ました。

松浦信孝の読書帳

本を読んで考えたことを中心に好き勝手書いてます。

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